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ニュース2017.04.10

2017年4月10日発売の『THE21』2017年05月号に代表が掲載されています

2017年4月10日(月)発売、PHP研究所『THE21』2017年05号に弊社代表 村上和德のインタビュー記事が掲載されております。

 

ハートアンドブレイン_THE21_2017.05

 

掲載ページは、

40代から始める「新・健康習慣」

ハイパフォーマンスなビジネスマンが実践している「健康習慣」とは?

 

 

 

ぜひご一読下さい。

 

ニュース2017.02.10

2017年2月10日発売の『THE21』に代表が掲載されています

 

2017年2月10日(金)発売、PHP研究所『THE21・2017-03号』に弊社代表 村上和德のインタビュー記事が掲載されております。

 

ハートアンドブレイン

 

『THE21・2017-03号』の≪総力特集≫

心が折れない働き方 -強いメンタルを作る10の方法

〈第1部 仕事の達人に聞く「折れない心の作り方」〉のP24・P25に見開き掲載していただきました。

 

元トップセールスマンの村上が語るメンタル強化術とは,,,

 

ぜひご一読下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブレインズハック2016.08.04

【学ぶ力】第6回:イノベーションって何?

これまで世界の景気をけん引していた中国経済が停滞し、製造業の過剰設備によって大量生産される中国製品が世界にデフレ圧力をかけていると、世界中で大きな不安を呼んでいます。

その辺の話は他のメディアで読んでもらうとして、今回はちょっと違う視点で中国企業を見てみましょう。

アメリカのマサチューセッツ工科大学が、「MIT 50 Smartest Companies」というランキングを毎年発表していますが、2016年版が6月に発表されました。

https://www.technologyreview.com/lists/companies/2016/?set=601733

このランキングは、「創造的なテクノロジーが効果的なビジネスモデルに結び付いている世界のトップ企業」です。

 

 

さて、日本の企業は何社入っているでしょうか?

答えは3社。トヨタ、ファナック、LINEです。ただし、LINEは韓国のNaverの子会社です。

一方、中国の企業は5社も入っています。

Baidu(百度)、Huawei(華為技術)、Tencent(騰訊)、Alibaba(阿里巴巴)、Didi Chuxing(滴滴出行)。

 

Baiduは中国最大の検索サービス、Huaweiは中国最大手のモバイル通信機器メーカー、Tencentは中国最大のSNS、Alibabaは中国最大のネット通販会社、Didi Chuxingは中国最大の配車サービスの会社です。

 

 

「中国はコピー文化・模倣文化の国で、世界のいいとこ取りをしているだけだ」

「中国企業は政府の規制に守られており、急成長する国内市場から外国企業を排除できるから有利だ」

というやっかみの声も日本ではいまだに根強く、中国市場で儲からなくなって撤退する日本企業も増えました。

しかし、アメリカ企業や海外メディアの反応を見ていると、客観的に中国企業の質を評価すべき時が来ていると感じます。

2年前の本なので少し古くなりましたが、著者の主張の内容はともかく、中国の先進企業のこれまでの経緯を見るには、次の本がお薦めです。

 

 


 

リバース・イノベーション2.0

リバース・イノベーション2.0

徐航明著

CCCメディアハウス (2014/11/27)


 

リバース・イノベーションとは、「新興国で生まれた技術革新や、新興国市場向けに開発した製品、アイデアなどを先進国に導入して世界に普及させる」という概念で、経営学者のビジャイ・ゴビンダラジャン氏が2012年に提唱したものです。

著者が言う「リバース・イノベーション2.0」とは、グローバル企業が新興国で起こしたイノベーションを先進国に還元する「リバース・イノベーション」の時代から、中国などの新興国の企業が担い手となってイノベーションを起こす新たな時代に入った、という考え方です。

 

著者が主張するリバース・イノベーション2.0の特徴は次の4つです。

・最先端ではなく“最適な”技術

・社会ネットワークによる大衆のイノベーション

・独自ではなく、グローバルリソースからの価値創造

・技術と社会の両輪のイノベーション

 

『重要なのは、先端技術で自己満足するのではなく、いかにユーザーを満足させられるかということだ。それをなしうるのは、必ずしも最先端の技術ではなく。実用的で安い最適な技術だ。加えて、参入するタイミングも重要だ。導入期からリスクを負って参入するのではなく、市場が成熟期に入るころに参入するのが一つの選択肢といえる』

 

この「最先端ではなく“最適な”」というところが重要らしいのですが、Huaweiの携帯基地局や、有名なBYDの電気自動車を例として、高価で高度な最先端設備や最先端の技術が無くても成功できると説明しています。

イノベーションとは何か?という定義に関わる話ですね。Tencentは「模倣+改良=イノベーション」と言っているらしいですが。

 

そして、電動バイクの中国での普及を例に挙げて、著者は次のように語ります。

『中国では、個々の企業が主導するイノベーションとは異なり、企業、経営者、消費者、行政の“密な連携”による巨大な社会ネットワークが、試行錯誤によってゼロから一つの産業を創り出すことがまれではない。

それを支えるのは膨大なマス市場の可能性と、部品を提供する部品メーカーの存在だ。規律正しいサラリーマン技術者や営業マンが市場を創出するのではない。経営者であり消費者でもある個人資本家の多くが、自らの嗅覚で市場の鉱脈を嗅ぎ当て、果敢に市場に切り込んでゆくのである』

 

昨日のウォールストリートジャーナルで、Didi Chuxingがウーバーの中国事業を買収し、ウーバーがDidi Chuxingの筆頭株主になるという記事が出ていました。

深圳の経済特区から生まれた零細企業が巨大企業へ成長し、チャイニーズ・ドリームが現実となった中国。

アメリカン・ドリームを未だに実現し続けているアメリカ。

世界の2大ドリーム・メーカーとなったアメリカと中国が、大競争しながらも協業して世界市場を狙う時代になったのでしょう。

 

 

一方、日本は大企業を中心に海外企業の買収を継続的に実施していますが、一気に市場制覇を目指すようなドリームという点では、ソフトバンクの孫さんが一人気を吐いているように見えます。日本では、資本力と技術力のある大企業が中心となって、従来型の研究開発とM&Aによる海外市場拡大をコツコツ続けていくようです。

「リバース・イノベーション2.0」は、中国がまだ新興国と言われる時代の言葉であり、もはや死語でしょう。イノベーションって何?と悩むことに意味はありません。

それよりも、グローバルリソースと巨大な中国マス市場を活用した中国発の製品やサービスが世界市場を席巻する前に、日本の大企業がいま内部留保している300兆円と空前の低金利をどう活かすかが、これから20年後の日本人の生活を決めるのでしょうね。

 

⇒次回に続く

ブレインズハック2016.06.30

【学ぶ力】第5回:資本主義社会の終わりを想像できますか?

社会と経済の流れを予測することは、経営者や経営幹部のみならず経営企画や研究開発の人たちにとっては必須の仕事ですが、それが50年先の未来予測となると、遠すぎてよく分からないし、向こう数年間の業績には影響ないから必要ない、と考える人も多いでしょう。

ところが、今まさに世界の資本主義社会が巨大な転換期にいて、50年後の未来に向けて世界のトップの政治家や企業が動き始めているとしたらどうでしょうか。

 


 

限界費用ゼロ社会

 

限界費用ゼロ社会

<モノのインターネット>と共有型経済の台頭

ジェレミー・リフキン著・柴田裕之訳

NHK出版刊(2015年10月)


 

「限界費用」というのは経済学の用語で、モノの生産量を1単位増やした時に増加する費用のことです。限界費用がゼロになるということは、固定費がいくらかは掛かっているにせよ、いくら生産しても追加費用が掛からないので、モノの値段は限りなく無料に近づいていくということです。

すでに出版や音楽業界では限界費用ゼロの現象が起きていますが、著者はこの「限界費用ゼロ革命」があらゆる分野に拡がると予測しています。

『ますます多くの情報がほぼ無料で何十億人という人の手に渡るようになってくるにつれ、限界費用がほぼゼロとなる現象はすでに、出版、通信、娯楽の各業界に大打撃を与えている。(中略) すでに世界中で何百万という「生産消費者」(プロシューマ―:自らが消費するものの生産者となった消費者)が、自ら使う環境に優しい(グリーン)電力を限界費用がほぼゼロで生産している。約10万人が趣味で3Dプリンターを用い、限界費用がほぼゼロで独自の品物を製造している。その一方で、限界費用がほぼゼロで運営されている無料の大規模公開オンライン講座MOOC(ムーク)には600万人の学生が登録して、世界でも有数の教授たちの教えを受け、大学の単位を取得している』

『IOTは、統合されたグローバル・ネットワーク上であらゆるモノをあらゆる人に結びつけるだろう。(中略)(IOTでリアルアイムに得られた)ビッグデータは高度な分析手法を用いて処理され、予想用のアルゴリズムに転換され、熱力学的効率を改善する自動システムにプログラムされ、生産性を劇的に上げ、経済の全般にわたって、多様な財とサービスの生産と流通の限界費用をほぼゼロにまで引き下げる』

『ビジネス界の守旧派は、全員ではないにせよ多くが、未来の世界で経済生活がどう進展するか想像できない。そこでは、財とサービスの大半がほぼ無料となり、利益が消滅し、所有権が意味を失い、市場は不要となる』

 

著者は、①コミュニケーション媒体、②エネルギー体制、③輸送手段の3つのインフラが新しくなったことで、社会は大きく変革してきたと言います。

第一次産業革命では、石炭と蒸気を動力源とする印刷・電信、工場・鉄道。第二次産業革命においては、石油と電気を動力源とするラジオ/テレビ・電話・自動車。

いま進んでいる第三次産業革命では、太陽光や風力等の分散型の再生可能エネルギーと、自動化されたロジスティクス・輸送手段を管理するために、インターネットがコミュニケーション媒体となりつつあるそうです。

世界中で大議論になっている低成長の長期化の理由について、著者はこの第三次産業革命による大変革が要因の一つだと言います。

『財やサービスを生産する限界費用がさまざまな部門で次から次へとゼロに近づくなか、利益は縮小し、GDPは減少に転じ始めている。(中略)かつては購入していた財を、共有型経済の中で再流通されたりリサイクルしたりする人が増えたため、使用可能なライフサイクルが引き延ばされ、結果としてGDPの損失を招いているのだ。しだいに多くの消費者が、財の所有よりも財へのアクセスを選択し、自動車や自転車、玩具、道具といったものの使用時間に対してだけお金を払うことを好むようになりつつあり、これがまたGDPの減少につながっている。一方、自動化とロボット工学、人口知能(AI)のせいで、何千万もの労働者が職を失い、市場での消費者の購買力は縮小を続け、さらにGDPが減少する。それと並行してプロシューマ―の数が増え、市場における交換経済から協働型コモンズにおける共有型経済へと経済活動が移るにつれ、GDPの伸び率はさらに縮まっている』

 

著者は、2005年にドイツのメルケル首相に招かれた時にこう言ったそうです。

『IOTはピアトゥピアという特性を持っているので、ドイツの中小企業や社会的企業、それに個人が集まって財やサービスを生み出し、直接交換することになり、第二次産業革命を通してドイツで限界費用を高く保ち続けてきた中間業者の生き残りを一掃できるだろう。経済活動の仕組みと拡がり方にかかわるこのテクノロジー上の根本的な転換は、少数の人から多数の人へと経済力が移り、経済生活が大衆化する大規模な変化の前兆なのだ。ただし、第二次産業革命から第三次産業革命への移行は一夜にして起こるわけではなく、30~40年をかけて実現することを忘れないように』

 

メルケル首相はこう答えたそうです。

『私はドイツのために、この第三次産業革命を実現させたいです』

その理由は、第三次産業革命のインフラは分散型・水平展開型なので、自国の政治地理に打ってつけだと。ドイツは連邦であり、各地方がそれぞれある程度の自治権を持ちながらも協働して、ドイツ全体のコミュニティの福祉を増進してきた歴史を持っており、デジタル方式でつながりネットワーク化したドイツ、という発想はドイツ国民にはおおいに納得がゆくものだ、と首相は言われたとのことです。

 

Airbnb・Uberに代表されるシェアリング・エコノミーや、インダストリー4.0・IOT・3Dプリンターなどの新しい用語は、ネットや雑誌や新聞でよく解説を見かけますが、その背景となる世界経済の歴史については、あまり語ってはくれません。

この本は封建時代以降の歴史もしっかり書いており、500ページ以上あるので、読むのは疲れますが、働く人と経済の未来を考えるにはとても良い題材です。

著者は、日本の未来についての最終章でこう述べます。

『労働人口が減れば必然的に日本の生産性が落ち、成長能力が損なわれるというのが一般的な見方だ。だが、歴史の流れは人口動態で決まり、将来性があるのはつねに、人口再生産率が最も高い社会であるという考え方はもはや通用せず、高度に自動化されたスマート経済においては、人口動態あるいは人口再生産率は、経済的健全性の唯一の指標ではなくなるかもしれない。

第一次・第二次産業革命の両方で総効率と生産性を向上させた日本の幅広い歴史的経験は、日本が舵を切り、第三次産業革命を迎え入れるためのスマートIOTインフラへと向かう上で、強みとなりうる。

資本主義市場と共有型経済の両方から成る、完全に自動化されたハイブリッド経済の創出は、極限生産性がもたらすものであり、今後、より少ない人口で比類のないほど質の高い生活を享受することを可能にしうる』

 

さて皆さんの子供たちは、将来どんな仕事をすることになるのでしょうか?

⇒次回に続く

ブレインズハック2016.06.10

【学ぶ力】第4回:アメリカ流は要注意

本コラムは「学ぶ力」というタイトルですが、ビジネスマンは学校や入試のテストと違って正しい答えが存在しない仕事社会に生きています。そして、日々降りかかる困難の中を自ら考えながら行動して成果を出すことが求められます。そのために新しい知識や技術やノウハウや考え方が必要ならば、自ら主体的に、他人や本やセミナーなどから学んで、自分の仕事に活かさなければなりません。

ところが最近は自分の仕事のPR目的じゃないか、と思ってしまうような本も多いので、内容はよくよく慎重に吟味する必要があります。

というのも先日、題名がとても衝撃的な本を見つけて読んでみたからです。

「日本企業の社員は、なぜこんなにもモチベーションが低いのか?」(ロシェル・カップ著:クロスメディア・パブリッシング刊)という本です。

最近時々耳にする「社員のエンゲージメント」を取り上げて、「日本企業の社員のエンゲージメントは、どの調査結果を見ても世界の中で非常に低いので、日本企業の人事システムは世界に合わせてどんどん変えるべきだ」という論調でした。

この著者によれば、「エンゲージメント」というのは「活力、献身、没頭などに特徴付けられる、仕事に関連するポジティブで充実した精神状態」であり、社員にやる気を起こさせるためにとても重要だ、ということです。

「エンゲージメント」が高い社員は、仕事に対するやる気が非常に高く、会社を辞めない傾向が高く、離職率の低下につながり、会社と製品・サービスの支持者として熱心に営業し、優れた顧客サービスを提供するそうです。

逆に「エンゲージメント」が低い社員は、やる気がなく、仕事にも関心がなく、必要最低限のことしかせず、欠勤が多く、事故や品質問題を起こしたり、顧客を遠ざけたり、周囲のモラルを低下させる原因になるそうです。

正直、とても内容が薄っぺらで非常に残念な本でした。外国企業の事例はいくつか勉強になりましたが・・・。

報酬の上昇を伴ったキャリアアップを、転職を通じて積極的に実現していこうとするアメリカ人とは違って、日本のサラリーマンのほとんどは、できれば同じ会社で長く勤めたい、できれば転職はしたくはない、と考えています。いまの給料・肩書や満足感・やる気・モチベーション・エンゲージメントといった単純な理由だけで働いているのではありません。

解雇が容易なアメリカ企業とは異なり、会社の業績が苦しくても雇用を維持しようとする日本企業のサラリーマンは、まずは「責任感」を基礎にして働いている人が多いのではないでしょうか。たとえ現在の仕事に不平不満があろうとも、長い目で自分の人生と自分に関わる人や組織との良好な関係を考え、家族への責任、会社の上司や部下や同僚への責任、お客様や取引先への責任を感じながら、一所懸命に真面目に働いていると私は感じるのです。

そして、一所懸命に真面目に働いているうちに仕事上の成果が生まれて、大きな仕事ができるようになって、徐々に仕事への興味が湧いたり、仕事の本当の意味が分かったり、やる気が高まったり、自分自身の目標ができたりする人が増えてくるのが普通なのではないでしょうか。そういう人がだんだん組織の上の方に押し上げられてくるのが、日本企業の特徴だと思います。

「部下のモチベーションが低いので業績が上がらない」と悩んでいる上司が多いという話を最近よく聞きますが、それは部下の成果を上げられない上司の言い訳なのではないでしょうか。成果が上がればやる気は徐々に高くなるのに、アメリカ流にモチベーションを高くしないと成果が上がらないと勘違いしているのです。

もし、これまでの日本人の働き方に興味がある方は、20年前に出版された本ですが、次の本をお薦めします。

 


 

できる社員はやり過ごす

 

できる社員は「やり過ごす」(日経ビジネス人文庫)

高橋伸夫著

日本経済新聞刊(2002年7月)

※ネスコ文春刊(1996年10月)は現在電子書籍版のみ


 

 

本の題名からはまったく想像できないのですが、従来の日本企業の中間管理職の仕事と日本人の働き方について、非常に示唆に富んだ名著です。20年経ってもいまだに色あせない内容は、すごいの一言です。

日本のサラリーマンの仕事への「責任感」がなぜ発生するかという理由について、私もいろいろ考えてみましたが、未来のために今を犠牲にする日本企業や日本の社員の「未来傾斜性」という著者の概念はとても参考になりました。

「反復囚人のジレンマ」の例をあげて、その場かぎりの「いま」の充実感・快楽・利益を求めるアメリカ流の刹那主義型のシステムと、10年後・20年後・あるいはもっと先を考えて、いまは目先の利益ではなく多少我慢してでもしのいで、未来を残すことを考えた日本の未来傾斜型システムの違いを、著者はうまく説明しています。

日本経済の長い低迷が続いて、他社に吸収される会社や海外企業に売却される会社も増えましたので、自分の会社の将来への見通しが不安に変わった人もいるでしょう。転職市場が大きくなったので、やりたい仕事を今すぐやりたい、と強く思う人も増えたかもしれません。ゆとり世代・さとり世代と呼ばれる、打たれ弱い、仕事よりもプライベートを優先する傾向が強い人たちも入社してきています。

もちろん、日本企業のマネジメントの仕方は変えていかなければならない部分はあります。日本は少子高齢化・人口減ですから、グローバル企業になるために日本でも外国でも外国人をどんどん雇用しなければなりません。そのためには、海外の事例もよく学んで徐々に経営を進化させていけばいいと思います。

しかし、日本企業の多くが長期の未来志向で経営を続け、きちんと利益を生みながら日本人の採用を続けていく限り、働き方は変われども、日本で働く日本人の思いの大勢は変わらないのではないでしょうか。

外国人が書く本は、思考のフレームワークや事例、ニュービジネスの発想についてはとても新鮮で参考になるのですが、働く人の問題は複合的で根が深いので、特に注意して吟味するのがいいですね。

 

⇒次回に続く

ニュース2016.05.30

長寿企業に学ぶ

2016年5月22日に上海で開催された 「日中企業シンポジウム」へ弊社代表の村上和徳が登壇致しました。

100年経営研究機構1

ハートアンドブレインは、以前より【100年経営研究機構】へ加盟。 日本の長寿企業のコンサルや事業承継問題に対して、関心を寄せて参りました。

こちらの「日中企業シンポジウム」へ、日本からは総領事、100年経営研究機構の代表理事 後藤俊夫先生、弊社代表の村上和徳の3名が参加しておりました。

 

100年経営研究機構2

 

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日本の企業で、100年以上経営を存続されている会社は何社かあるかご存知でしょうか。

 

答えは [2万5,321社※]だそうです。

なんと、世界1位。

 

※100年経営研究機構調べ

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中国の起業家、企業経営者が現在抱えている課題の一つに、後継者問題や、永続企業としての組織下地作り、そして経営者としての学習不足が挙げられているそうです。

今回はそんな方々の熱い視線の中、開催されました。

 

 

そうそう、

この模様は上海TVにより市内全土にも放映されたそうです。関心の高さが伺えますね。

7月発売のPHP『THE21』に取材記事が掲載される予定です。

乞うご期待!

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ブレインズハック2016.04.26

【学ぶ力】第3回:毒を食らいますか?

 

世の中には数え切れないほどの自己啓発本や、モチベーションを高めるノウハウ本が出回っています。

「いまの状況から脱したい」「良い方向に自分を変化させたい」「とにかく成功したい」「いまより幸せになりたい」「やる気を起こしたい」という人の思いがとても強い表れなのでしょうね。

昔から自己啓発本やモチベーションの本によく書かれているテーマは、「ポジティブ思考」に関する本です。何事もポジティブに考えれば成功するのだから、いつもポジティブに考えるにはこうすればいい、という内容が多いようです。

最近は「嫌われる勇気」「幸せになる勇気」という本に代表される「アドラー心理学」の解説本が大人気ですね。人の教育に携わる人なら、アドラーは深く考えるべき良い題材です。彼の理想に共感できる人には人生のバイブルになるでしょう。

このコラムは「学ぶ力」がテーマですので、世間の風潮には流されたくない、深く学ぶことによって自分なりに未来を予測して切り開きたい、と思っているビジネスマンにとって読んでおいて損はない本は、ご紹介したいと思っています。

たとえ、それが人によっては読むに堪えない、叫びたくなるかもしれない「毒」のような本でも・・・。

 


 

ネガティブな感情が成功を呼ぶ

 

「ネガティブな感情が成功を呼ぶ」

トッド・カシュダン、ロバート・ビスワス=ディーナー著

草思社刊(2015年6月)


 

まるで世の自己啓発本に喧嘩を売っているような題名の本ですが、原書の題名は「THE UPSIDE OF YOUR DARKSIDE」(あなたの心の暗い面の良いところ)です。

『我々は、人間の本質の中の暗い側面を機会として捉えることを、基本的で健全な態度として提唱したい。「ネガティブ」と呼ばれている面も、自然な人間心理の構成要素である』

『どんな心理状態も何らかの役に立つ。(中略)その時に生じた思考や感情は、外界の出来事に対する単なる反応ではなく、状況に応じて提供されたツールと見るべきである。つまり自分の心の状態をいいとか悪いとか、ポジティブとかネガティブとか決めつけるのをやめて、「その場の状況にとって有益かどうか」と考えるようにした方がいいということだ』

『ネガティブな資質を、抑圧したり、無視したり、隠したりしてはいけない。それらに気づき、価値を理解し、ここぞという時に活用すればいい。それによって幸福を手に入れる可能性は広がる』

 

もちろん、著者はポジティブ思考がダメだと言っているのではありません。逆に、ポジティブ思考によって良い結果が生まれることが多いことは認めていますし、ポジティブ8割:ネガティブ2割ぐらいの割合でいいと言います。

ただ、怒り・嫌悪・後悔・退屈・恐怖・不安・疑念・悲しみといったネガティブな感情を理解して、うまく使えと言っているのです。特に、詳細にこだわる仕事や、秩序だった分析的思考を必要とする仕事の場合は、「少しだけ不幸」の方が「非常に幸福」に勝るそうです。

著者は、「ホールネス」(wholeness)という考え方を提唱していますが、ホールネスを持つ人の能力は次のようなものです。

『何かが起きた時、自分の態度を(ネガティブなものもポジティブなものも含め)直面している試練に適応させ、与えられた状況の中で最善の結果を得る能力である。こういう人たちは、人格の明るい面と暗い面の両方を引き出して使うことができる。つまり真面目さと不真面目さ、情熱と冷静さ、外向性と内向性、利他的と利己的などほぼすべての特性を利用できる』

『ストレス下の自分の感情をきちんと把握できる人は、行動を起こそうとする気持ちが湧いてくるのを利用できる。(中略)自分の感じているものが、罪の意識なのか、恥の感情なのか、怒りなのか恐怖なのかがよくわからないと、その不快さに耐えることが難しい』

 

著者は、アメリカ大統領の中で最高の実績をあげたセオドア・ルーズベルトの特徴を「テディ効果」と呼んでいます。それは人間関係にまつわる不快感を避けることなく対処する能力であり、多くの著名なリーダーに見られる傾向だそうです。

詳細は本に譲りますが、テディ効果の3要素は「マキャベリズム」「ナルシシズム」「サイコパシー」であり、普通なら忌み嫌われる人のダークな側面です。

『できうる限りは、善を行うべきだろう。しかしどうしても必要とあれば、邪悪な行動を選ぶ覚悟がなくてはならない、とマキャベリは言う』

『(ナルシシズムは)自分の価値を重視し、自分にはその資格があると考える尊大な感覚』

『サイコパスたちは、人を無感覚にしてしまうような恐怖などの強烈な感情を経験しても、その影響をあまり受けない』

『万人にほめられる人が、偉大な成功を収めたり、革新的変化を成し遂げたりしたためしはない。プラトン、マハトマ・ガンジー、毛沢東、ネルソン・マンデラなども、誰からも好かれたわけではない』

『「テディ効果」は確かに悪の源泉にもなりうる。だがまた、美しさ、幸福、意味のある生き方、成長の源にもなる。その利点を活用できれば、リーダーとしてより強靭でレジリエントで敏捷になれる』

 

 

アメリカ流の「ポジティブ心理学」や「マインドフルネス」に今一つなじめない人、うんざりしている人には、とても理解しやすい本だと思います。

なお、弊社代表村上和德が書いた「プロフェッショナルのご機嫌力」は「成果を獲得するための行動理論」ですので、ポジティブ心理学とはまったく関係ありません。誤解なきように。

 

さて皆さん、毒を食らってみますか?

 

⇒次回に続く

ハートフルハック2016.04.01

ご機嫌な人間関係とはどのような状態を指しているか?

近年、心の研究が世界中で進んでいます。ビジョン心理学の創始者チャック・スペサーノ博士は心(意識)のレベルを四つの階層に分類しました。

 

 

一つ目が日々沸き起こる感情のような表面意識(顕在意識)。二つ目が潜在意識。三つ目は無意識だそうです。無意識とは、「悪を退治してヒーローが平和を守る。」というような人類が本来持つ本能的とでもいうのでしょうか無意識に組み立てるストーリーで「平和を守る」というのはその無意識の中の一つです。

そして四階層目が「ハイヤーマインド」。これは大いなる自己、高次の意識です。仏陀の意識、キリストの意識、精霊、菩薩の域の意識であり、生きとし生けるすべてのものとつながっているところを言うそうです。

(成功する心理モデル)栗原英彰著より

 

 

 

この高次の意識、即ち高次元の相互依存ステージは「ワンネス(自他一体感)」に向かいます。元々我々はひとつだという意識です。「自他一体感」の最も身近な例は親子です。母親の精神が健全ならばその母親にとって赤ちゃんは自分自身そのものとなります。

赤ちゃんが苦しければその苦しみを自分の苦しみとして母親は感じます。これを家庭に広げれば、一家の主人は家族を自分のことのように大切にします。これが正常な状態です。自他のうちの自にあたる、「自分」の英訳にはselfとegoがあり、selfはやる気、個性の存在、意義、強調、思いやり(自他一体感)といったものであるのに対してegoは自分勝手、我欲、自分のために他を犠牲にして構わないという意味があります。

 

教育学ではselfを育てegoを消していくことを要点にしなければならないとロボコン博士で有名な森政弘元東京工業大学名誉教授は著書「もの作り遊論」の中で説かれています。古くから「自己を習うというは、自己を忘るるなり」と申します。

 

 

 

人間関係においてご機嫌な状態とは、この「自他一体感」を指しています。社員もお客様も我が子のように思いやれる高次の意識がご機嫌な人間関係を生み出す源泉なのです。禅宗でいう「一体一如」(いったいいちにょ)の精神です。

ちなみに一体一如の反対は相対です。

 

ソリューション営業がお客様の悩みを我が悩みとするところから始まるように、自他一体感を実践しようとするなら、他であるまずは相手の話を自として真剣に聴くことから初めてみては如何でしょうか。

ブレインズハック2016.03.23

【学ぶ力】第2回:良書を読もう

モバイル・ネットワークの進化とデータ処理の高速化によって、ヒトのコミュニケーションや産業の姿が劇的に変わりつつあります。それはこれからの人のライフスタイルや企業の商品開発・マーケティング戦略を大きく変化させ、世界的な淘汰と富の格差の拡大が進むことを暗示しています。あの銀行業界ですら、少子高齢化が進む前に襲ってきたフィンテックの到来に戦々恐々しています。

こんな時代に直面して「自分は果たして生き残っていけるのだろうか?」と不安に思う方は、テクノロジーの進化の歴史と今後の方向性や考え方のヒントを得られれば、多少なりとも落ち着いて、現在進行中の第4次産業革命の大波を乗り越えていけるかもしれません。

そんな方に是非読んで頂きたい本をご紹介します。

 


 

未来に先回りする思考法

 

『未来に先回りする思考法』佐藤航陽 著

ディスカヴァー・トゥウェンティワン刊(2015年8月)


 

日本人が書くビジネス書はアメリカの理論の焼き直しや紹介が多く、何度も読み直したい良書が極めて少ないのですが、この本からは著者の知性の深さが強く感じられて、久し振りに心が躍りました。

テクノロジーと未来についての詳細は本に譲りますが、私も日頃から疑問に思っていた、社員研修によく採用されるビジネススキルについても、著者は明快に切り込んでくれました。

『ロジカル・シンキングには、すべての情報を得ることができないという「情報」の壁と、意思決定者が持つ「リテラシー」の壁というふたつの障壁が存在します。』

例えば、新規事業のプレゼンでいかにロジカルに経営陣に説明しても、その時にライバル10社が同じことを検討していたら、市場はすぐに競争過剰に陥って値下げ合戦に巻き込まれてしまうが、世界中のライバル企業の情報をリアルタイムに得るのは不可能だ、と彼は言います。

さらに、FacebookによるInstagramの巨額の買収に対して当初誰もが懐疑的だったことを例にあげて、意思決定する経営陣にその分野の深い理解と経験がなければ意思決定を誤る、とも言っています。

だから、意思決定をする際にはロジカル・シンキングを疑って、次のようにすべきだと語ります。

『将来的に新しい情報が得られるであろうことを考慮に入れた上で、一定の論理的な矛盾や不確実性をあえて許容しながら意思決定を行うことが、未来へ先回りするための近道です。』

『リアルタイムの状況を見ると自分も含めて誰もがそうは思えないのだけれど、原理を突き詰めていくと必ずそうなるだろうという未来にこそ、投資をする必要があります。あなた自身がそう感じられないということは、競合もまたそう感じられないからです。』

相手の説得や頭の整理にはロジカル・シンキングはとても有効なのですがね。

ところで、この「未来へ先回りする」という考えが彼の理論の要になっています。

テクノロジー業界は変化が速すぎて計画が全く役に立たないので、そもそも最初から計画を立てることを放棄して、変化が起きた瞬間に即座に対応し、修正を重ね、変化していけばいいという「リーン・スタートアップ」と呼ばれる戦略が流行したそうです。

ところが、競合がみんな同じ考えで「リーン」に無駄なく動くから、競争が激化するので収益が上がらず、もはや「リーン・スタートアップ」は戦略として意味をなさない、と彼は言います。

『変化を見抜くことが難しい時代だからこそ、社会全体のパターンを見抜き、的確に未来を予測し、先回りできた企業と個人が最終的には勝利を収めます。』

この「社会全体のパターン」を見抜くことがとても重要なのですが、詳細は本に譲って、ここでは日常の現実のパターンを理解するための彼の手法を紹介しましょう。

『物事がうまく行かない場合、パターンを認識するために必要な試行回数が足りていない場合がほとんどです。サンプルが必要だと頭ではわかりながらも、感情的な理由から十分な数が集まる前にあきらめてしまう。目標の達成を阻んでいるのは、実は人間の感情というフィルターだったりします。(中略)一回一回の成否に一喜一憂せずに、パターンと確率が認識できるまで「実験」だと割りきって量をこなすことが重要です。』

この本には他にもたくさん示唆に富んだ話が語られています。「テクノロジー業界という生き馬の目を抜く苛烈な業界独特の話だ」と笑い飛ばしてもよいですが、テクノロジーがビジネスや生活を大きく変えていくと信じる方なら、とても読みやすい文章で書かれていますので、是非一読されることをお勧めします。

最後に、彼がGoogleのマネージャーから聴いて衝撃を受けた話が書かれていたので、ご紹介しましょう。

Googleの社員は就業時間の20%を自分の好きなプロジェクトやアイデアに時間を使うことを認められています。彼がGoogleのマネージャーにそのルールを会社が採用した理由を尋ねたところ、それは優秀な社員を獲得してキープするための福利厚生ではなく、意外な答えが返ってきたそうです。

Googleのような優れた企業の経営者でも常に正しい決断をし続けられるとは限らず、経営者がすべての市場を正しく把握することは困難です。ネット市場は変化が速いからトップの判断のミスで途端に時代に乗り遅れるリスクがあるので、

『数万人いる社員の業務時間の20%をそのリスクヘッジにあてている』

ということでした。

良書との出合いに感謝!

 

⇒次回に続く

ハートフルハック2016.03.03

「プロフェッショナルのご機嫌力」実践版

「ご機嫌力」を7年ぶりに再販させて頂いた。

あらゆる分野で卓越したパフォーマンスを何年もの間継続して叩き出している人物はすべからく皆、ご機嫌な人である。

ご機嫌とは、気分がフワフワ浮ついている状態をいうのではなく、夢中で取り組んでいる状態を自分はご機嫌な状態を呼んでいる。

新しく出たRPGゲームに徹夜で没頭しているような状況である。我が空手道場の塚本徳臣師範も極真空手の選手として20年以上に渡り世界一厳しい稽古をご機嫌で続けておられた。しかもそれは、現役を退いた今もなお継続されている。そんな、超がつくほどの一流のアスリートや音楽家、激務の経営者は皆、自分の課題に対して誰もが無理だと思うようなレベルの鍛錬をご機嫌にこなしていた。

彼らの共通項は「意識」よりもむしろ「実践」にあった。

彼らはまず、第一に独自のご機嫌ルーティーンを開発している。

しかも、日々の単位と週単位のものの両方を持ち合わせている。

例えば、ホワイトシャークで有名なプロゴルファーのグレッグ・ノーマンは16~32歳まで一日800個のボールを打ち、その練習を週5日行っている。1990年代半ばにノーマンの打ったゴルフボールの総数は400万個になっていた。(究極の鍛錬)ジョフ・コルヴァン著、世界的ヴァイオリニストの五嶋みどりさんは毎日指のストレッチを2時間かける。タイガー・ウッズは年少時代のコーチ、ジョニーアンセルモにバンカーショットの練習で、いつもジョニーが靴のかかとで砂に埋められたボールを一発でグリーンに10回連続で出せるまでほぼ毎日やったという。塚本師範は四股を毎日1000回16年間続けている。どれも常人にはなせる鍛錬ではないが、我々にも、何か継続して行い続けるトレーニングがあるとご機嫌力が増すのだと思う。

自分も毎日、顔は洗う。歯も磨くし、シャワーも浴びる。

その中に一つ二つ加えればいいだけの話だ。週単位では、毎週土曜日はジムで2時間汗をかくとか、月曜から金曜日までは30分走ってから会社に行く、みたいな感じである。

ご機嫌なルーティーン(習慣)が良いリズム(波動)を生み出すのだ。それが、運気を上げているのかもしれない。少し、負荷がかかるけど続けられるレベルの内容と量が丁度いい。営業ならば、礼状を丁寧に、心を込めて書き贈る習慣がいいと思う。自分の努力が即人のご機嫌を創るルーティーンが最高の内容である。

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